AIloglog · #91:35:00

AIに仕事を頼める職場をつくる

発注・受注の仕組みづくりから、AI社員の役割分担、SaaSや個人情報の話まで。AIに仕事を任せる前に必要な「働ける職場」の下地を、2人で寄り道しながら話します。

あらかわXnote
るぅXnote
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走り書き

発注と受注の仕組みを作ったら、AIに仕事を頼む前に必要なのは「何を見たら正しいか」「どこまで任せるか」「誰が確認するか」を置いておくことだと見えてきました。スタッフも使う画面には、Tailscaleだけではない入口が要る。Cloudflare AccessやVPSの話をしながら、AIが働ける場所を少しずつ整えています。

るぅは、歌詞をモレスキンの行数に合わせて書き写す小さな道具の話から、推し活やメモの置き方へ。便利なツールを増やしすぎず、入り口をひとつにして、あとでAIに振り分けてもらう形がだんだん見えてきました。

後半は、Claude CodeとCodexをどう分けるか、役所の窓口にAIを置くことへの違和感、信用スコアやAI会計の話まで。AIに任せられることが増えるほど、何を残し、どこで人が止めるかを考える回です。

タイムライン

書き起こし整形版

自動書き起こしを章ごとに読み直し、話題の順番と会話の温度を残して整えました。聞き取りづらい箇所や言いよどみは少し整理していますが、結論だけにせず、二人が途中で立ち止まるところも残しています。

00:00 夏の移動と、るぅの推し活

夏の福岡行きに向けて、フェリーではなく車で行き、広島で一泊する段取りを考えているところからスタートします。M4をAI用の環境として置き、普段はゲーミングノートをメインにしたことで、旅先にも仕事の環境をそのまま持っていけるようになったという話。夏休み中の子どもの昼ごはんや、家にいる時間の長さも、毎年の夏らしい現実として混ざります。

るぅはZEPPツアーへ二度行った近況を報告。大阪では整理番号が早く、物販をあきらめて前の方で観ることを選んだら、表情が分かるくらい近かった。羽田では物販の列に並んだ瞬間にゲリラ豪雨になり、傘のしずくでみんなが濡れるなか、ホテルでアイロンを借りて服を乾かしてから入場したそうです。まだ名古屋と福岡が残っていて、整理番号や物販の都合まで含めて、推し活は小さな遠征計画になる。

収録日は7月31日。AIloglogは9回目になり、前回のFable 5の騒ぎや、OpusとSonnetを触っている感覚を少し振り返りながら、本題へ入ります。

09:03 歌詞を書き写すツールと、AIに渡す仕事

前回のあとに、作りすぎた道具を少し整理するようAIから言われたというるぅ。それでも残したかったのが、好きな歌詞をモレスキンに書き写すための小さな道具です。ノートの行数に合わせてフレーズを割り付け、漢字を開くかどうかまで含めて、本人が選んだ表記を確かめながら書く。検索してそのまま写すだけではない、自分の手で読み直すための補助線です。

こういう道具は、誰かに売る大きなアプリでなくていい。何年もやりかけだったことを、もう一度始められる状態にするためのものです。手持ちの情報を表にする、好きなものを記録する、最初の一歩が重い作業の摩擦を下げる。AIに全部を任せるというより、続かなかった行為の入口を自分用に作り直している。

そこから、AIへ渡す仕事の大きさの話へ。何でも一度に投げるより、今やりたいこと、手元にある材料、最後に人が決めるところを分けると、作った道具も自分の生活に残りやすいという感覚を話します。

18:03 発注・受注システムとCloudflare Access

あらかわ側では、物販の発注と受注を扱う仕組みを作り始めています。FAXで届く注文、Trelloで管理していた仕事、在庫、AmazonやShopifyの情報。これまで人が複数の画面を見比べて転記していた部分を、ひとつの流れとして見られるようにしたい。完成したシステムを見せる話ではなく、どこからつなぎ、何を正しい情報として置くかを試している途中のログです。

自分だけが触るローカル画面ならTailscaleの内側で足りますが、スタッフも使う入口は別に必要です。そこでCloudflare AccessとVPSを使い、外へ出す画面と、手元だけで扱う管理画面を分ける。AIに仕事を頼む前に、人間のスタッフが迷わず使える入口と権限の置き方を作らなければならない、という話になります。

受注処理を速くすることより、誰がどこで確認し、次に何が起きるかを見えるようにすること。人が毎回記憶と気合いでつないでいた仕事を、少しずつ仕組みへ寄せていきます。

27:03 AI社員をどう配置して、見えるようにするか

AI社員という言葉で考えているのは、チャットに一件ずつ頼みごとを投げることではありません。どの役が何をしていて、どこで止まり、何を返してきたのかを見えるようにすること。画面の中に役割ごとの居場所があり、仕事が来たら分け、終わったら結果が戻る。人がずっとスレッドを巡回するより、社長が部長へ任せるように仕事を渡せる形を目指しています。

ただ、毎回すべてを説明し直すAIは短期バイトのようなものです。任せるには、仕事の入口、参照してよいデータ、判断してはいけない範囲、最後に確認する人を先に置く必要がある。可愛い見た目のダッシュボードも、飾りではなく、今どこが動いているかを人が把握するための道具になる。

人間のスタッフがやるべきことを消すのではなく、材料を作る、接客する、例外を判断する時間を戻す。そのためにAIが働ける職場の下地をどう作るか、という回の中心がここで見えてきます。

36:05 発信とタスクを仕組みに寄せる

発信もタスクも、思いついた本人の頭のなかだけに残ると止まりやすい。SNSの原稿、サイト更新、日々の小さな依頼を、ひとつずつ「誰が受け取り、何を返し、どこで確認するか」のある仕事に寄せていく話です。AIに大きな曖昧さをそのまま渡すのではなく、依頼を小さくし、途中で見られる形にするほど、戻ってきた成果物を次へつなげやすくなります。

自動で動くものが増えるほど、止まったときに人が見つけられることも大切です。任せたまま忘れるための自動化ではなく、必要なときに途中へ戻れる仕組みを作る。発信の量を増やす話と、仕事の状態を見えるようにする話が、ここでは同じ方向を向いています。

45:07 ブラウザ作業、SaaS、AIに残す記憶

ブラウザを開いて決まった操作を繰り返す仕事なら、AIに任せられそうに見えます。でも実際には、SaaSのどの情報を読ませるのか、どの画面まで触らせるのか、失敗したときに戻せるのかを別に決めなければなりません。便利な連携を増やすほど、入口と記憶の置き場が散らかる問題も出てきます。

ここで話すのは、何でもAIに接続するための技術自慢ではありません。自分が毎日使うサービスを増やしすぎず、必要な情報だけを取り出し、あとから理由を確かめられる形にすること。AIが使える情報と、人が持つべき情報の境目を、仕事ごとに見直していく感覚です。

ブラウザ作業を代わりに進めてもらうことも、外部のサービスをつなぐことも、最後は人が安心して任せられる場所があるかで決まる。仕組みを増やす話が、管理を減らす話にもならなければいけません。

54:08 ログを残して、AIの外部記憶にする

AIとの会話が増えるほど、前に何を決め、どこまで進めたのかを探し直す時間が増えます。そこで残したいのは、きれいな議事録だけではありません。なぜこの判断をしたのか、どこで止まったのか、次に何を見れば再開できるのか。あとから人もAIも参照できるログを、外部記憶として置いておく。

会話の履歴だけに頼ると、スレッドが変わった瞬間に前提が消えます。仕事の状態、参照するファイル、承認が必要なことを別に残しておけば、別のAIや未来の自分にも渡せる。AIに覚えさせ続けるというより、忘れても戻れる場所を作るという発想です。

ログを残す手間は増えるように見えて、同じ説明を何度もする手間を減らしてくれる。AIを日常の仕事に入れるほど、記憶を誰の頭にも閉じ込めないことが効いてきます。

63:10 Claude CodeとCodexの役割分担

Claude CodeとCodexを、どちらが強いかだけで選ぶのではなく、考える仕事、実装を進める仕事、最後に見直す仕事で分けている感覚を話します。途中で制限に当たること、長い作業を最後まで走らせたいこと、別の目で差分を見たいこと。使ってみると、モデル名よりも、どの役を任せるかの方が仕事の進み方を変えます。

具体例として出るのが、画面のスクリーンショット、CSV、出力したい書類を渡し、まずできそうかを見てもらうやり方です。いきなり実装を頼まず、設計書を作らせ、工程を分け、ここまでは進めてよいとゴールを置く。アプリから使える「/goal」のような区切りを使うと、途中で何度も声をかけなくても、指定したフェーズまで走らせやすいという話になります。

ただし、承認が必要な操作や外へ出る操作まで任せるわけではありません。片方が作り、もう片方が見ること、人が最後の判断を持つことまで含めて、役割分担として考えています。

72:10 市役所の窓口にAIを置くなら

市役所や区役所の窓口にAIエージェントを置くなら、という話題から、便利さだけでは済まない領域へ入ります。書類の案内や定型的な相談は助かるかもしれない。でも、住民の個人情報を誰が見て、誤った案内が出たときに誰が責任を持つのか。人を全部置き換える前に、権限と説明の筋道が必要です。

海外のモデルを使うことへの抵抗も、国籍だけで単純に決まる話ではないと触れます。どこへ情報が行き、誰が扱い、何が残るのかが分からないことが不安の正体になる。便利なAIサービスを使うときも、データを渡さない選択と、渡すならどこまでかを自分で持たなければならない。

AIが窓口になる未来を想像すると、技術そのものより、見えない判断を誰が引き受けるかが気になる。仕事を任せる職場を作る話は、社会の窓口をどう作るかという話にもつながっていきます。

81:13 信用スコア、AI会計、ゴールの置き方

中国の信用スコアの話から、位置情報や個人情報は、慣れている人にとっては便利でも、外から見れば怖く感じることがあると考えます。子どもに位置情報を共有することも、見られる側には安心かもしれないし、管理されていると感じる人もいる。大事なのは、誰が何のために見ているか、どんな条件なら見られるのかが分かることです。

その流れで、AIに会計や確定申告を任せられるかという話へ。Money ForwardとClaudeの連携のニュースをきっかけに、会計ソフトの画面、去年の出力、CSV、申告様式をまとめて渡し、まず再現できそうかを設計してもらう使い方を考えます。法人の細かいルールまで自動化するのは簡単ではないけれど、いま使っている画面をそのまま前提にできれば、道具を作る入口にはなるかもしれません。

ゴールを先に置き、段階を分けて長い実装を走らせる。AIに何を渡し、どこで止めるかを決めることは、個人情報の話と同じく、便利さを安心して使うための条件です。

90:13 身の回りのSaaSとメモをどう集約するか

最後は、身の回りのSaaSとメモをどう持つか。Dropboxのように残したいもの、Google Keepのような買い物メモ、Obsidianの日次ノート、Telegramの通知。便利な入口を増やすと、どこに何を書いたかを自分で探す仕事も増えてしまいます。

るぅは、Obsidianを開いて同期する手間を減らすため、端末をまたいで使えるシンプルなメモアプリへ移った話をします。あらかわ側では、個人ログ、事業ログ、タスク、インボックスと分けていた入口を、いったん一つに寄せてAIに振り分けてもらう方向へ変えています。最初に人が分類しきるより、まず残して、あとで必要な場所へ送る方が続くこともある。

外に見せるものはVPS、手元のダッシュボードはTailscaleの内側、と置き場所も仕事ごとに分ける。すべてを一つのサービスへ集約するのではなく、自分が迷わず入れられる入口を一つにし、AIと人があとから扱える状態にする。長い収録の最後は、AIに任せる仕事を増やすための、いちばん身近な整理の話で締まります。